
登壇した繰上監督、宮沢、永瀬、役所 撮影・水上賢治
永瀬正敏、宮沢りえ、役所広司、天海祐希の豪華競演が実現した映画『ゼラチンシルバーLOVE』の製作現場会見が2月25日に行われた。この作品は、美しい殺人鬼と、彼女を監視し続けるカメラマン、その監視を依頼した男の織り成す異色の愛の物語。ショーン・コネリーやキース・リチャーズ、矢沢永吉や渡辺謙など国内外のスターから絶大な信頼を寄せられる写真家で、CM監督でもある操上和美が初の映画監督に挑む。会見には、操上監督と永瀬、宮沢、役所の4名が出席。操上監督の写真の大ファンだったという3人は、それぞれ力強く作品への意気込みを語った。
豪華な顔ぶれが揃ったこの日の会見で、一番目を引いたのは、シルバーカラーのウイッグを着けて登場した宮沢りえ。イメチェンかと思いきや、これは演じる殺人鬼役の変装用のアイテムだそう。殺人者役は初めてという宮沢は「今までで一番想像をめぐらせた役。自分の体を通して、役に命が宿る感じがすごくしている」と語り、「役って演じるんじゃなくて、体現するものなんだなぁと感じる現場で、本当に刺激を受けています」と、自らの新境地を開いていると思わせるコメントを寄せた。
一方、その宮沢演じる殺人鬼を盗撮し続ける男を演じる永瀬正敏は「今回、操上さんと初めてお会いしたんですけど、名前はずっと前から存じ上げていました。出演オファーをいただいたときは、ただただ光栄で。ただただ参加したいと思いました」と意中の人との初の顔合わせに少々興奮した様子。盗撮し続けるという役柄については「相手が宮沢さんですから。宮沢さんのリハーサルを覗き見したんですけど、本当にあまりにも美しくて、見惚れていました(笑)」とちょっとした裏話を披露した。また、殺人鬼の女の監視をカメラマンに依頼する男に扮する役所は「プロデューサーの方から、(操上監督の)最初で最後の作品になるかもと言われて、これは出演しないとと思いました(笑)」と冗談で会場を沸かせながらも、物語については「切り口が非常に新しく、斬新」と評価。永瀬正敏、宮沢りえとは初の共演ということで「ようやく出会えたという気持ち。とにかく共演できることが楽しみでした」と撮影を心待ちにしていたことを打ち明けた。
出演者とともに会見に挑んだ操上監督いわく「この映画は、体に触れることなく、互いの思いをどう昇華させていくのかという、偏愛がテーマ」という。公開は来年、2009年を予定。出演者の言葉の端々から撮影現場での充実ぶりがうかがえ、どんな作品に仕上がるのか今から楽しみだ。
『ゼラチンシルバーLOVE』
2009年公開予定
取材・文:水上賢治
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