
甲斐バンドがラスト・ツアーをスタート!(写真は昨年12月の復活ライブより)
10月4日(土)・大宮ソニックシティ 大ホール。甲斐バンドが22年ぶりにして最後の全国ツアー「BEATNIK TOUR 08~09-THE ONE NIGHT STAND-」をスタートさせた。
甲斐よしひろ(vo)、松藤英男(g&ds)、田中一郎(g)のオリジナル・メンバーに加え、甲斐バンドのツアー・サポートを務めたミュージシャンと甲斐のソロ活動を支えた腕利きも揃えた鉄壁の布陣。1974年から1986年まで日本のロック・シーンを駆け抜けた彼らのレパートリーの中でも、“これぞベスト!”というべきナンバーを立て続けに披露した。
ライブの序盤に演奏された「ビューティフルエネルギー」では松藤がリード・ボーカルを務め、その後は華麗なドラムで強靭なリズム隊の一端を担った。田中一郎のエッジの利いたトリッキーなギター・プレイが数々の印象的なバンド・アレンジの核となっていた。イントロが奏でられるたびに激しい歓声で反応する客席。ときに拳を突き上げ、ときに大合唱が沸き起こる観客のボルテージから、どれほどこの日を待ちわびたか、熱い想いが伝わってくる。間髪入れずに怒涛の演奏が繰り広げられ熱狂のうちに本編が終了。鳴りやまない拍手に促されて2度のアンコールに応え、最後の曲ではエンディングに向かうにつれて全身が折れんばかりにシャウトする甲斐よしひろ。巨大なミラーボールが現れ、バンド時代の伝説のシーンがまた新たなスケールを持って披露された。
なにしろ今では当たり前となっている“ロックバンドの全国ツアー”というスタイルを日本に根付かせたのは彼らの功績。来年2月まで続く長丁場のラスト・ツアー、会場によっては別メニューによるアコースティック編成のステージも予定されている。かつて同じ時代を共有した往年のファンも、体感したことのない若い世代も、日本におけるロック・バンドの先駆者が疾走する最後のツアーに足を運んでほしい。東京は次回、10月25日(土)・東京国際フォーラム ホールAだ。
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