
大東俊介、石黒賢
開催中の第21回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門に出品されている映画『旅立ち~足寄より~』の公式上映が20日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主演の大東俊介、石黒賢、今井和久監督が舞台あいさつに立った。
同作は、デビュー30周年以降もトップシンガーとして歌い続ける松山千春が23歳のときに書き下ろした自伝「足寄(あしょろ)より」をベースに、ブレーク前の松山が、恩師であるラジオ局ディレクターとの出会いを通して、歌手として才能と人気を開花させるまでを描いた感動の青春ムービー。
初の主演映画で実在する有名アーティストを演じるという大役を務めた大東は「同じ男として、そして同世代としてあこがれや共感、それに『負けてたまるか』という気持ちがある」と若き日の松山についてコメント。その分、役作りにおいては、仕草や口調、ギターを弾く姿など松山千春のコピーに陥り、「いま思えば自分でバカだなって思いますけど、最初はドツボにハマってしまって」と自分らしい演技ができず、迷走したこともあったようだ。
こうした苦難の末、大東は心身ともに松山千春の青春期を表現。その姿を偶然、撮影現場で見かけた松山のマネージャーは「千春そっくり」と大東のたたずまいを絶賛したとか。プレッシャーをはねのけ、大役を果たした大東は「自分にとっては、すごく大きな作品で刺激になった。松山千春さんをはじめ、すべての人に感謝したい」と語り、イケメン俳優からひとりの演技者として吹っ切れた表情を浮かべていた。
『旅立ち~足寄より~』
11月22日(土)より、北海道先行上映
2009年1月24日(土)より全国ロードショー
取材・文・撮影:内田涼
チケットぴあに掲載されているすべてのコンテンツ(記事、画像、音声データ等)はぴあ株式会社の承諾なしに無断転載することはできません。
Copyright c PIA Corporation. All Rights Reserved.