
GANGA ZUMBA
12月7日、宮城県仙台Zepp Sendaiより、宮沢和史が率いるバンド、GANGA ZUMBAが全国ツアー「GZ winter circuit 足跡のない道」をスタートさせた。
GANGA ZUMBAは、THE BOOMの宮沢和史を中心に、国籍、性別、言語、音楽的バックグラウンドも異なる個性派ミュージシャン総勢10名が結集したバンドで、海外でも積極的な活動を展開している。
全国的に冷え込みが厳しかったこの日、場内は彼らの登場を待つ熱気が開演前から溢れていた。のっけからスタンディングオベーションで迎えられた彼らは、強烈なリズム、パーカッシブなグルーブを繰り出して躍動感を生み出していく。冒頭で宮沢が「心を脱がせて、最後は丸裸で!」と煽ると、詰め掛けた観客もそれに応えて、自由に踊り、歌い、跳ねていた。
イベント出演はあるものの、単独ライブとしては初めてとなる仙台だけに、彼らの演奏を心待ちにしていた様子がうかがえる。大地から湧き上がるようなサンバのリズム、思わず飛び跳ねたくなるスカなど、さまざまな音楽がミクスチャーされた独特の世界観が心地好い空間を演出。フロントを担う宮沢、クラウディア大城(ボーカル)、土屋玲子(バイオリン、二胡)、ルイス・バジェ(トランペット)の動きに合わせて、ファンも手を左右に振ったりジャンプしたりと、外の寒さを忘れるほどの熱さが充満していた。
活動を始めて3年、2008年はブラジルでのレコーディングやツアーも実現し、充実した年だったと語る宮沢。日伯移民100周年を迎えた今年、それを記念する特別枠として、年末のNHK紅白歌合戦にも「宮沢和史 inガンガ・ズンバ&ザ・ブーム」で出演も決定している。
本編最後の曲の演奏を終えても興奮冷めやらぬ場内に、宮沢が「もの足りないのでもう1曲演っていいですか?」と促し、メンバーに急遽、曲を指示して「WONDERFUL WORLD」を披露。ステージをところ狭しと走り回る宮沢たちの熱演に、観客はこの日最高のボルテージで応えていた。
人間が本来持っている“生命力”のようなものを喚起させるようなGANGA ZUMBAの音楽、それは国境も性別も時代も超越したパワーで聴く人の心を揺さぶってくれる。12月30日(火)東京・渋谷のC.C.Lemonホールまで全国9箇所で展開されるこのツアーで、唯一無二のグルーブを体感させてくれそうだ。
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