
黒夢
ロックバンド黒夢が1999年に無期限の活動停止を発表してから、ちょうど丸10年の1月29日に一夜限りの復活、そして解散ライブを日本武道館で行った。1万3500人が集結し、約2時間で全22曲を360度観客に囲まれたステージで熱唱した。ボーカルの清春は「今を楽しんで生きてください」とメッセージを送り、黒夢としての活動に終止符を打った。
「清春 15th Anniversary presents KUROYUME“the end”~CORKSCREW A GO GO! FINAL~」と銘打たれたこの公演は、シングル曲やヒット曲満載の昔を懐かしむライブというよりも、活動停止を発表した当時のCORKSCREWツアーの追加公演のようなセットリストで、ほとんどがアルバム『CORKSCREW』と『Drug Treatment』からの曲で構成されていた。中盤の『CANDY』では間違えてしまい、中断し「久しぶりだから忘れちゃったよ」とやり直す場面もあり、10年振りらしさも垣間見れた。
清春は「昨日のこととか、明日のことじゃなくて、今を心から楽しみましょう。今がすべてです」と、限られた時間のライブを楽しんでいた。ライブ前に行なったインタビューで「2008年までの黒夢に対するバンド幻想を2009年の黒夢が叩き潰す」と清春自身が語っていたが、バンドメンバーもK-A-Z(DETROX/g)、GO(SUNS OWL/ds)を迎えた骨太なロックサウンドで、2009年の“今”の黒夢で会場を魅了した。
アンコールでは「時間がないにも関わらず、カバーやります」とSadsの『Hate』、『See A Pink Thin Cellophane』の2曲も披露。その後、『S.O.S』『カマキリ』『SICK』とハードに攻め、「ありがとう」「さようなら」と言ってマイクを置いてステージを降りた。鳴り止まない声援に応えて再び登場すると、「お別れです。またどこかで会おうね。僕はまだ歌ってます」と話し、ラストはこの日、唯一のシングル曲『Like @ Angel』で締めくくった。最後にベースの人時と握手を交わして「黒夢でした。愛してるよ。元気で」と幕を閉じた。
本公演の模様を完全収録したアルバムが3月18日(水)に、DVDが3月25日(水)に発売される。また、デビュー15周年を迎えた清春が黒夢をセルフカバーしたアルバム『MEDLEY』が本公演の前日に発売になった。こちらは黒夢のシングル曲を中心にセレクトされている。
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