
森光子の「放浪記」、上演回数2000回もまもなく
森光子が主演する舞台「放浪記」の製作発表が3月26日、都内にて行われた。1961年初演の作品で、今回の公演期間中に上演回数2000回を迎える。
「放浪記」は作家・林芙美子の半生を、彼女と身近に接した劇作家・菊田一夫が劇化した作品。1961年、41歳の時にこの作品で初の主役を射止めた森光子が、その後48年間ずっと演じ続けていることでも知られる。今年も5月に帝国劇場で上演されるが、今回の公演期間中、森の89歳の誕生日である5月9日(土)に、前人未到の単独主演記録2000回を迎える予定。
「こんなに長くやれるなんて、とても思ってもいませんでした」と語る森だが、一方で「この役は正直言って手放したくない」と48年間演じ続けているこの役への思い入れをみせた。2000回という大きな節目を迎えることについては「(その瞬間)どんな気持ちになれるのか、お聞きしたいくらい。どんな顔をしていいのやら、表情すら迷ってしまいます」と語り、「体に気をつけて(共演者の)皆さんとご一緒にいつまでもやりたいと思います」と意欲もみせた。
またこの日は、初演から使い続けている衣裳や小道具も披露され、48年間一緒に歩んで来たがま口を森が手に取り、「愛しいです」と目を細める一幕も。さらに会見の最後には、森と親交があるというオリンピック金メダリスト・北島康介選手から祝福の花束が届けられた。森は満面の笑みで「嬉しくって“なんも言えねえ”」と北島選手の名セリフを茶目っ気たっぷりに真似てみせ、会場を沸かせた。
共演は、「初舞台は『放浪記』(の悠起役)だった。37年の時を経て、ライバル役として戻ってこれました。神様が与えてくださったご縁に感謝」と語る日夏京子役の山本陽子のほか、米倉斉加年、有森也実、斎藤晴彦、大出俊、山本學ら。公演は5月5日(火・祝)から29日(金)に東京・帝国劇場にて行われる。チケットは4月4日(土)に一般発売開始。なお、@電子チケットぴあでは、3月30日(月)11:00まで先行抽選販売を受付中。
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