DVD＆ブルーレイ発売記念！　福澤克雄監督が『私は貝になりたい』を語る 2009/6/1 13:00配信

中居正広が主演した映画『私は貝になりたい』のDVD＆ブルーレイが6月3日（水）に発売される。同作は1958年にTBS系で放送された名作ドラマのリメークで、頭を丸刈りにし、絶食までして体重を絞るという中居の徹底した役作りも話題を呼んだ。そこで作品の魅力について、メガホンを取った福澤克雄監督に話を聞いた。

映画公開前、中居とともに全国28か所を行脚する大規模な全国キャンペーンを行った福澤監督。「全国キャンペーンって、あんなにいいものだとは知らなかった。本当に楽しかったよ。DVDの全国キャンペーンはないの？」と笑顔。これまで数々のTVドラマを演出してきたが、映画監督は同作が初めて。そして現在は、木村拓哉主演のTBS系ドラマ『MR.BRAIN』を撮影中だ。「『私は貝になりたい』はある意味、これまでの集大成でもある。夢だった映画の世界に入れたし、（脚本を手掛けた）橋本忍先生に一から教わりながら編集できたのは幸せだった。普通ならあり得ないことだからね」と感慨深い様子で語った。

中居は『模倣犯』以来6年ぶりとなる映画出演。俳優としてもTBS系ドラマ『砂の器』以来の出演となったが、「中居さんは透き通ったいい目をしていた。彼はもともとそういうものを持っているから、シリアスな作品でもスパッと入ってくるから。演出が楽でしたね」と中居をたたえた。

良き夫であり、良き父である普通の市民・清水豊松が、戦時中に米兵捕虜を処刑しようとした罪で逮捕され、不条理な死を迎えるという悲劇の物語。「本当に嫌 な時代。いつも弱者と強者に分かれていて、人間の汚い部分が描かれている。善良な男である豊松が、戦争に巻き込まれて、たいしたことをしていないのに死刑宣告を受ける。そして彼は人間と接するのはもう嫌だ、二度と人間にはなりたくないと思ってしまうんだ。この作品を見て、人間というものを改めて考え直してほしい」と話した。

初回限定生産版「スペシャル・コレクターズ・エディション」（DVD8190円、ブルーレイ9240円）は、ドキュメントやインタビュー、全国キャンペーンの様子など、5時間を超える映像特典ディスク付きの3枚組。本編ディスクのみを収めた通常版「スタンダード・エディション」（DVD4935円）も同日発売される。

DVD＆ブルーレイ『私は貝になりたい』
6月3日（水）発売　ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント