
左手前から唐沢寿明、豊川悦司、左奥から香川照之、石塚英彦、佐野史郎
ネタバレを防ぐため、公開日までラスト約10分間が封印されていた映画『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』が29日、ついに公開初日を迎え、東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇で主演の唐沢寿明のほか、豊川悦司、常盤貴子、香川照之、平愛梨、石塚英彦、山寺宏一、佐野史郎、堤幸彦監督による舞台あいさつが行われた。
原作者の浦沢直樹自身が脚本を手掛け、映画用に用意された新たなエンディングを目撃した満員御礼の客席がヒートアップする中、豪華なキャスト陣が劇場後方の扉から登場すると、多くのファンが熱い声援を投げかけた。総製作費60億円を投じた3部作シリーズの主人公ケンヂを演じた唐沢も感慨深げな表情で「今日で終わるなという寂しい気持ちもありますが、こんなに多くの方に来ていただいてうれしい気持ちでいっぱいです」とあいさつ。オッチョ役の豊川も「この作品に出れて本当に良かった。すごく幸せな作品になったと思います」と笑顔のコメントだった。
本作で58歳になったユキジを演じた常盤は、「ユキジおばちゃん」の声援に「おばちゃんって言うな!」と苦笑しながらも「もう皆さん、結末を観ちゃったんですねー。いかがでしたか?」と問いかけ、「夏休みが終わってからも、みんなで最後の夏祭りを盛り上げてください」と作品をアピール。一方、カンナ役で本シリーズに大抜擢された平は、舞台あいさつ中終始涙目で、たびたび言葉につまる瞬間も。隣の常盤に励まされながら「こんな偉大な作品にちっぽけな私が出演できて本当にありがたいと思います。監督や共演者、スタッフの方々がわたしを育ててくれました。10年間売れなかった私を見捨てずにいてくれた事務所にも、今後ちゃんと恩返ししたい」と気丈に感謝を述べていた。
舞台あいさつ中には、劇中に登場する謎の支配者“ともだち”が200万円相当するという、ともだち仕様の巨大ダルマと共に登場。衆院選前日に映画の大ヒット“当確”を祈願すべく、ダルマに目を入れた唐沢は、その後、いとおしそうにダルマに抱きついていた。配給の東宝によると、初日の段階で前2作を超える興収50億円を狙える好スタートを切ったそうで、シリーズ3部作での100億円超えも期待される。
取材・文・撮影:内田涼
『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』
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