
ブロードウェイ・ミュージカル「ファニー・ガール」制作発表でガッツポーズをとる春野寿美礼
元宝塚トップスター春野寿美礼が主演するブロードウェイ・ミュージカル「ファニー・ガール」の制作発表が、9月27日、赤坂ACTシアターで行われた。出演者による劇中歌披露もあり、つめかけたファンからは大きな歓声が上がっていた。
「ファニー・ガール」は20世紀前半に舞台やラジオで活躍した伝説のコメディエンヌ、ファニー・ブライスのサクセス・ストーリーを軸にした物語。1964年にバーブラ・ストライサンド主演によりブロードウェイ初演、1968年には映画化され、同じく主演したバーブラがアカデミー主演女優賞を受賞した作品だ。今回主演する春野寿美礼自身は「映画を初めて観た時に素晴らしい作品だと感じて、それから何回も何回も観て、観るたびにどんどんハマっていきました。まさか今回このような形でやらせていただけるとは」という惚れこみよう。「愛情あふれる、そして明日への希望をもてる、そんな作品にしたい」と意気込みを語った。
ファニーの憧れの人で、後に夫婦となるニックには、青年座の綱島郷太郎が抜擢された。「ミュージカル経験はほぼないに等しい」と緊張気味で、「春野さんが主演した『マルグリット』を拝見して、泣いてしまいました。すごい女優さんがいるなあ、ミュージカルっていいなと思ったら、今回のオファーがあって、しかも主演が春野さんということでびっくり」と語る。ほかにミュージカル界を支える実力派、田中利花、阿部裕が出演。「春野さんとは初共演ですが、(宝塚の)先輩にあたる剣幸さんと私は友達、だからその辺をしっかり押さえておいて(笑)」(田中)、「いつもはプロデューサーの方に平身低頭していますが、今回は大プロデューサー役。これを機に思い切りえらそうにしてみたい」(阿部)とそれぞれユニークなコメントで笑いをとっていた。
演出は宝塚歌劇団の正塚晴彦が手がける。「宝塚では出演者はもちろん、振付家も演出助手も作曲家も女性で、男はおれひとりか! と思うこともよくあるんですが、今日はすでに男性がふたりもいます。男性がうじゃうじゃいる稽古場はどんなもんかと、今から稽古に入るのも楽しみ」と宝塚の演出家ならではのコメントで会場を沸かせたが、女優・春野について訊かれると「いやあ、きれいになったなあ……」としみじみと一言。「宝塚だろうと外部の舞台だろうと、芝居に必要なのは心情をもって描けるかということ。そういう面では(春野は)すごく応えてくれる人。しかも今度は本来の生身の女性として全部さらけ出してもらう。どれだけすばらしい魅力をふりまいて光輝いてくれるか楽しみ」と期待を語った。
共演はほかに橋本じゅん、剣幸など。公演は2010年1月8日(金)から17日(日)に東京・赤坂ACTシアター、1月27日(水)から30日(土)に梅田芸術劇場 メインホールにて。チケットは東京公演が10月3日(土)、大阪公演が10月25日(日)に一般発売を開始する。
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