
保坂知寿
11月28日(土)に日本初演の幕を開けるミュージカル『パイレート・クィーン』の公開稽古が11月16日、都内にて行われた。アイルランドに実在した女海賊、グレイス・オマリーの生涯を描いた作品で、保坂知寿、山口祐一郎、涼風真世ら人気ミュージカル俳優が出演する注目作だ。
16世紀のアイルランドとイギリスを舞台に、英国女王エリザベス一世に一歩も引かず、アイルランドの自治を獲得した女傑グレイス・オマリー。この日はまず、そのグレイスの結婚式シーンから稽古は行われた。ここで展開されるダンスは、もちろんアイリッシュ・ダンスだ。日本でも『リバーダンス』などでおなじみになった、上半身をほとんど動かさず、下半身だけで激しくステップを踏んでいく独特のダンスが力強く披露された。美しいフォーメーションをとるアンサンブルに加え、グレイス役の保坂知寿、父親ドゥブダラ役の今井清隆、グレイスの夫ドーナル役の宮川浩らも華麗なステップを魅せる。演出の山田和也、本作のブロードウェイ版や『リバーダンス』の振付も担当したキャロル・リーヴィ・ジョイスの説明によると、輪になって踊る“サークルダンス”は夫婦ふたりの輪、家族の輪を、2列になって踊る“ロングダンス”は長寿を祈念しているのだという。
続いて披露されたのは、民族色が濃く出ていた先ほどのシーンとは対照的に、音楽もクラシカルなイギリスのシーン。涼風真世扮するエリザベスが即位した翌朝、宮殿での場面だ。かしずく侍女や重臣たちを前に、か弱い女の姿は見せぬと決意する女王の姿が描かれる。そして最後に、父親の危篤の知らせを聞き故郷に戻ってきたグレイスに、父親が後を託す場面。グレイスの恋人・ティアナン役の山口祐一郎らも登場し、アイルランドチームの圧倒的なコーラスワークが彩る、美しくも迫力ある楽曲が稽古場いっぱいに広がる。応募総数5000人の中から抽選で選ばれた一般オーディエンス100人からも、大きな拍手が沸き起こっていた。
本作は、『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』を生み出したアラン・ブーブリルとクロード=ミッシェル・シェーンベルクによる最新ミュージカル。前述2作品でもおなじみの壮大なスケール、迫力の楽曲はそのままに、アイルランド独特の音楽・ダンスの魅力が加わった、今までに類をみないタイプの作品となっている。保坂が「もっと激しいシーンもありますし、アイリッシュダンスももっとあります。みんなで頑張りますので、年末のイベントのひとつに加えていただければ」とPRをした。
公演は11月28日(土)から12月25日(金)に東京・帝国劇場、1月1日(金・祝)から11日(月・祝)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて行われる。チケットはともに発売中。
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