
NEXTクリエイターズ シリーズVol.1「パリジャン!」
入江甚儀の初舞台、初主演公演となる『パリジャン!』の公開稽古が、初日公開直前の1月27日午後、東京・赤坂RED/THEATERで行われた。『パリジャン!』は演劇の明日を担う才能をぴあが応援するプロジェクト「NEXTクリエイターズ」シリーズの第1弾。その作・演出を手がけるのは、男性のみのコメディ集団として注目を集める劇団・とくお組の徳尾浩司だ。
パリの共同アパルトマンを舞台に、アジア系のニセ寿司職人たちや音楽留学生など個性豊かな面々が繰り広げる青春群像劇は、さりげなく幕を開けた。舞台上には2階建てアパルトマンのリビング。そこに黒いパンツに白いシェフズコートの男たちがいつの間にか現れ、ソファーに座ったりしている。観るともなしに彼らを観ていると一瞬、会場が暗くなり、物語は進み始めた。次第に明らかになる彼らの素性。次から次に現れるキャラクターの濃い人物に目を奪われながら、クスッと笑いたくなる台詞の数々と、テンポのよい会話劇を楽しんでいるうちに、意表をつく展開を見せながら、グングン話は進んでいく。今回、舞台デビューを飾った入江は、人生の目的が見つからず苦悩する日本人留学生・和哉を物憂げな表情で見事に演じ、一方、こちらも初舞台となる共演の山田親太朗はヴァイオリンに情熱を傾ける音楽学院生のレオポルドを勢いよく演じていた。紅一点の石橋菜津美の爽やかな演技は清涼剤。そして、同居人たちや寿司屋の店長(福田転球)、取材記者・川崎(山崎樹範)らそれぞれの思惑が錯綜し、ラストに向かって軽快に物語は展開していく。
終演後、晴れやかな笑顔で囲み取材に応じた出演者たちは、みな「楽しい」と語っていたが、その言葉どおり彼らの舞台からは楽しんで演じている様子が伝わってきた。
入江は、公開稽古を終えた感想を「調整ができなくて、(本番前なのに)今全力を出してしまった。本番ではカラカラになるくらい頑張ります!」と熱く語ると、山田は、「本番で何かひとつ面白いことをしたい。台詞は多くないので大丈夫!」と余裕のコメント。また、初舞台の意気込みを入江は、「ドラマや映画では解らなかったことがたくさんあって、同じお芝居なのにゼロから始まった気がする。心が踊る気持ちです」と語ると、山田は「すごく楽しい舞台。出演者の人たちがいい人ばかりなので、見に来たらきっと温かくなれます」と微笑んだ。
日時限定ながら、公演終了後には、出演者やゲストによる<アフターイベント>も企画されている(初日、2日目は、山田のユニット・サーターアンダギーの生ライブを開催)。初々しい入江と山田の魅力弾ける初舞台は見逃せない。公演は2月7日(日)まで。チケットは発売中。
取材・文:松原正美
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