
「戦場カメラマン 渡部陽一×紙の魔術師 太田隆司展」内覧会より。写真左から、渡部陽一、太田隆司
3月12日(土)に開幕する「戦場カメラマン 渡部陽一×紙の魔術師 太田隆司展」。開幕前日の11日に内覧会が行われ、渡部陽一と太田隆司が登場した。
同展は、独特の低い声でゆっくりと語りかけるキャラクターが人気を呼び、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などで活躍中の戦場カメラマン・渡部陽一と、人とクルマと犬をモチーフに紙だけを重ね合わせ、誰もがホノボノする心象風景を創り出す紙の魔術師・太田隆司がジョイントした展覧会だ。
「子どもたちの笑顔」をテーマに戦場で撮影した写真を展示した渡部は、「こうした素敵な会場で、世界中で撮影してきた私の写真を見ていただけることは、カメラマン冥利につきます」とあいさつ。「生と死の狭間のような厳しい状況でも希望が見える笑顔があるんです。それを一人でも多くの方々に知ってもらいたい。戦火に生きる人たちの声を写真から聞き取って欲しいと思います」と訴えた。
一方、太田は「なつかしの昭和」「クルマのある風景」「家族」をテーマに150作品を展示。「17年間に渡る創作活動の集大成だと思っていましたが、このギャラリーで作品が生まれ変わった。新しい光を放っています」と語った。
太田は今回の展覧会のために創作したペーパークラフト『東京、乃木坂~六本木 Let's exceed the Hills. 丘を越えていこうよ♪』を発表。「全ての作品に物語がありますが、敢えてその中身は決めない。見る人が想像して、それぞれ違うストーリーを思ってくれればいい。私が創り出すペーパーアートの世界を自由に楽しんでいただければと思います」と、来場者へメッセージを送った。
会場では太田の作品の魅力を渡部が解説するほか、太田のアトリエも再現。渡部の撮影風景を描く『戦場カメラマン~戦場に咲く花たち~』の制作現場も見学できる。子どもたちの笑顔の写真が、そして懐かしい情景を描いたペーパークラフトが、いま世の中が失いかけていた“絆”をやさしく伝える展覧会で、暖かな春にふさわしい、心温まるイベントとなりそうだ。
戦場カメラマン 渡部陽一×紙の魔術師 太田隆司展『写真とペーパークラフトが織りなす 絆の情景』は4月3日(日)まで東京・森アーツセンターギャラリーにて開催される。チケットは発売中。チケットぴあでは3月18日(金)まで使用可能なワンコイン(500円)チケットを発売中。
(文:宮崎俊哉[クルー])
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