
甲斐よしひろ @横浜BLITZ
昨年のデビュー35周年を、甲斐バンドのツアー、そして原点である博多のライブハウス「照和」のライブ&ドキュメンタリー映画公開と、盛りだくさんの展開で駆け抜けた甲斐よしひろ。2011年は3年ぶりのソロ名義で「甲斐よしひろ2011 愛のろくでなしツアー」を敢行する。その初日を6月25日、横浜BLITZで観た。
ニュー・アルバムがライブ会場限定で販売されるとあって、開演前から物販売場は長蛇の列。そして、ツイン・ギター、キーボードレスというタイトなバンド編成が事前に発表され、どんなツアーになるのか場内はファンの期待に満ち溢れていた。幕が開き、「キーワードはロックンロール」というだけあってグイグイとビートで牽引するのかと思いきや、緻密なサンプリングあり、切ないロッカ・バラードあり、新曲あり、カバーあり、人への提供曲あり、そしてライブではあまり披露されてなかった隠れた名曲ありと、極めて多彩なメニュー。
震災を意識した「今の瞬間に生きて、捧げられる曲だけをやります」という甲斐のMCに、並々ならぬ決意が感じられた。甲斐バンドの盟友で幼馴染みでもある田中一郎と、80年代の甲斐バンドのツアーとレコーディングを支えた佐藤英二のツイン・リードのギターは強烈。そして佐藤強一(ds)と渡辺等(b)のリズムセクションは、甲斐のツアーには初参加ながら正確にして臨場感のある独特のグルーヴを生み出している。以前、俳優の吉岡秀隆に提供され甲斐自身もセルフカバーした曲「光あるうちに行け」がリアレンジされ、「光あるうちに行け2011」として5月から配信中。収益金すべてが義援金として寄付されることになっているが、こちらも生で披露された。
名古屋(7/2、30)、大阪(7/3、31)、東京(7/23、24)を含む11都市14公演。熱い想いを込めた甲斐よしひろ渾身のツアーは続く。
チケットぴあに掲載されているすべてのコンテンツ(記事、画像、音声データ等)はぴあ株式会社の承諾なしに無断転載することはできません。
Copyright c PIA Corporation. All Rights Reserved.