
真ん中にいるのが『マイティ・ソー』の主人公ソー。こんな格好ですが“共感”を呼ぶキャラクターです
『スパイダーマン』や『アイアンマン』を送り出してきたマーベルの人気コミックを3D実写映画化した『マイティ・ソー』が2日から公開され、好調な動員を記録している。
『マイティ・ソー』は、神の世界で最強の戦士としてその名をはせながら、自身の横暴によって地球へと追放されてしまった神ソーが、人間と神の世界を舞台に、彼のもとに押し寄せる凶悪な敵を相手に壮大なバトルを展開する作品だ。本作の基になったコミックはアメリカでは1960年代から続く人気シリーズだが、日本ではアメリカンコミックのファンのみに知られた存在だった。
しかし、日本人俳優・浅野忠信が本作に出演していることから知名度は一気に上昇。本作は「浅野忠信のハリウッド・デビュー作」と紹介されることが増えたが、作品の一般試写会が行われると「主人公ソーに共感した」という観客が配給側の予想以上に多かったという。ソーは神の子だけあり、強そうな鎧と“ムジョルニア”と呼ばれる巨大なハンマーを手にした“オレ様”ヒーローだが、劇中で、その傲慢さが災いして神の世界を追われ、人間の世界へと追放されてしまう。映画は彼が人間の女性ジェーンらと出会いながら自らを見つめなおし、再び“王の子”としての尊厳を見出し、成長を遂げる姿を描いている。
公開前に行われたモニター試写会では、参加者の半数以上が「ソーに共感できる」「挫折から立ち直ろうともがくソーの姿にシビれた」「ソーの成長物語なので素直に共感できた」と回答。立場は違えど“挫折”を味わいながらも試行錯誤を繰り返して、自らの進むべき道を見出していく主人公の姿が多くの観客の共感を呼んだようだ。また、本作をシェイクスピア劇や文芸大作を多く手がけてきたケネス・ブラナー監督が映画化した効果も大きいようで、試写会後のアンケートでは「アメコミ映画なのに壮大なスケール感で圧倒された」「アクションシーン満載なのに、普遍的な人間ドラマが描かれていて重厚」「ナタリー・ポートマンの演技に魅了された」など、“映画としての完成度の高さ”を評価する感想が多く寄せられている。
マイティ・ソーは、来年夏に公開予定のマーベルヒーロー総結集作品『ザ・アベンジャーズ』への登場も決定しており、今後も口コミ効果でさらなる動員増が見込まれている。
『マイティ・ソー』
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