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堤幸彦が舞台で描く、憎めない中年男と女たち 2014/9/25 15:00配信

キバコの会『KAKOCHI-YA』

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ドラマ『TRICK』や『SPEC』シリーズなど多くのヒット作と、その映画版での監督でも知られる堤幸彦。近年は並行して舞台演出をコンスタントに手掛けているが、中でも名バイプレーヤーとして知られる半海一晃、野添義弘、多田木亮佑と2009年に結成した演劇ユニット〈キバコの会〉は、今回で早くも第5弾。毎回3人以外のキャストと脚本家をゲストに迎え、書き下ろし作品を披露している彼らの最新作『KAKOCHI-YA』が東京・赤坂RED/THEATERで上演中だ。

ある嵐の夜、人里離れた屋敷に教師の天宮(半海)と漁師の岬(野添)、社交ダンス好きの大原(多田木)が集められる。彼らを呼び出したのは、過去に関係があったものの今はこの世にいない女たち――天宮の元教え子昌子(矢吹春奈)、岬の娘淳子(真野恵里菜)、大原の妻百恵(三浦理恵子)。屋敷に住み、霊界と現世をつないでいるという怪しげな「託ち屋(かこちや)」(高垣彩陽)は、女たちの恨みを断ち切らないと、天宮らの身が危ないと告げる。男たちが忘れていた記憶をたどるうち、意外な事実が明らかに…。

チラシにも「『託つ(かこつ)』…心が満たされず不平を言うこと、恨むこと。」とのキャッチコピーがあり、物語はこのキーワードに沿って展開。セットもヨーロッパの幽霊屋敷を模して雰囲気たっぷりだが、初演から音楽担当として参加している武内享が登場すると、空気は一変。“前説”よろしく時事ネタや下ネタで客席と盛り上がり、ギターを手に舞台横でスタンバイしたところで芝居がスタート。その近い距離感のまま、半海、野添、多田木も随所にアドリブを入れるなど、手練の俳優が自在に演じる様子に客席からはたびたび笑いが起きる。

人気と実力を兼ね備えた声優として活躍中の高垣や、小劇場出身の信川清順(亡者を狩るコンビのメンバー役)の頼もしさはもちろんだが、やはり昌子、淳子、百恵という女性たちが魅力的に描かれているのが堤作品ならでは。いずれも少々変わり者ではあるのだが、男たちに寄せる心情がわかっていくにつれ、自然と共感させられてしまう。三浦と真野の、クセのある役を嫌味なく演じる技量を再確認するが、舞台女優としてはまだ未知数の矢吹がいい。衣装と表情でイロモノの役どころかと思いきや、終盤では繊細な感情を表現して舞台を引き締めた。

9月28日(日)まで。

取材・文 佐藤さくら

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