
フェルメール展の模様
17世紀のオランダを代表する伝説のオランダ画家、ヨハネス・フェルメールの展覧会が、いよいよ明日から東京・上野の森美術館で開催される運びとなった。外観を見上げると、10年ぶりの来日となったアムステルダム国立美術館の至宝「牛乳を注ぐ女」の大きな写真が出迎えてくれる。
会場に一歩足を踏み入れると、ハブリエル・メツーやピーテル・デ・ホーホ、ヤン・ステーンといった、フェルメールと同時代を生きた画家たちによる傑作が並ぶ。肖像画・宗教画・風景画・静物画・風俗画と、テーマごとに部屋が区切られており、当時のオランダ絵画の広がりがうかがえる。作品のいくつかには、フェルメールの影響を受けたと思われる跡があり、今回のメインに胸を高鳴らせながらひとつひとつの作品を楽しむことができるのも、同展覧会の醍醐味だ。
そして、最後に待ち受ける部屋が、フェルメール作品のみを集めた『フェルメール・ルーム』。この空間は圧巻だ。自然の光と影を、優しく美しく、かつ的確に描いた彼の作品同様、部屋全体も美しい光と闇のコントラストに包まれている。大小さまざまな作品たちに囲まれ、部屋の中心に佇んだ瞬間。それが、この上なく贅沢な、至福のひとときになることは間違いないだろう。
来場者全員に無料で配布される今回の音声ガイドを担当するのは、女優の石原さとみ。当時のオランダの人々の様子や、ひとつひとつの作品解説に加え、自身が作品に抱く思いも、心地よいナレーションに乗せている。
開催は10月5日(金)より。数々のフェルメール作品に囲まれる絶好の機会を、ぜひお見逃しなく。絵画はやはり、本物を見るのが一番だ。
取材・文:飯塚さき
■「フェルメール展」東京展
会期:10月5日(金)~2019年2月3日(日)
会場:上野の森美術館(東京都)
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