
「Identity V STAGE Episode1『What to draw』」ハンター編より
逃亡者“サバイバー”と追跡者“ハンター”がそれぞれの勝利のために逃げ(追い)続ける大人気非対称対戦ゲーム『Identity V 第五人格』を初舞台化した「Identity V STAGE Episode1『What to draw』」が、11月29日より東京・サンシャイン劇場にて12月8日(日)まで上演中。「サバイバー編」「ハンター編」というふたつのエピソードが描かれる本作の、「ハンター編」初日公演レポートをお届けする。
原作ゲームのキャラクターや世界観をベースに、舞台ならではの設定を加えた本作。今回は、サバイバーの納棺師イソップ(平井雄基)とハンターの写真家ジョゼフ(五十嵐啓輔)を軸とした物語が描かれる。「サバイバー編」「ハンター編」は同じエピソードをそれぞれの視点から描くもので、今回取材した「ハンター編」ではジョセフを中心にハンターたちのストーリーをメインに展開する。
原作を忠実に再現した衣裳や動き、重厚な舞台セットに一気に引き込まれ、さらにこの世界観や“ゲーム”のルールは舞台上でも説明されるなど、ゲームファンから初心者まで楽しめるようにつくられた舞台。劇中で繰り広げられる“ゲーム”は劇場全体を使うため、客席でゲーム内にいるようなスリルを味わうことができるのも魅力だ。
今回は「ハンター編」ということで、ジョセフの「なぜこんなこと(ゲーム)を繰り返すのか」という苦悩を中心に描かれているが、サバイバー含め登場人物のそれぞれのキャラクターが丁寧に掘り下げられているため、小さなやりとりからもそれぞれの感情が届いてくる。ストーリーはシリアスだが、原作にある小ネタやアドリブ、客席とのコミュニケーションなどは楽しく、約2時間40分の上演時間もあっという間だ。
迫力満点な殺陣や歌唱、ダンスなども盛り込まれ、舞台ならではのライブ感も楽しめる作品。この日、カーテンコールで五十嵐は「皆さん、ワクワクしながら待っていてくれたと思います。舞台を楽しんでいただけるように、がんばっていきたいと思います」、平井は「今回はハンターの日常がメインでしたが、その裏にはサバイバーの日常があります。両方観ると“ここが交わるんだ”と新たな発見ができる作品です」とそれぞれ話した。
「ハンター編」を観ると「サバイバー編」も観たくなる本作。チケットは完売だがBlu-rayディスクの発売も決定しているのでぜひ映像で体感してほしい。
取材・文:中川實穗
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