チケットのことならチケットぴあチケットぴあ

こんにちは、ゲストさん。会員登録はこちら

梅棒の新作は、ストーリー性を重視した壮大な意欲作 2023/3/13 17:35配信

(C)飯野高拓・角田大樹

チケット購入

伊藤今人が代表を務める、大人気ダンスエンターテインメント集団「梅棒」。その新作公演にして、梅棒史上最大規模による公演、梅棒 16th showdown『曇天ガエシ』が、3月10日、東京・なかのZERO大ホールで開幕した。

物語の舞台は、“オウゴン”の採掘で発展した国・ジパングリ。だが現王の急逝後、自らの子を王にしたい側室によってクーデーターが勃発。正室の子で跡継ぎのメツは、王宮を追われ行方知らずとなっていた。それから15年。人々のさまざまな思惑が交錯し、またもジパングリに不穏な風が吹き始める……。

パワフルでハイクオリティなダンスとJ-POPを融合させることで、ダンスという枠組みを大きく飛び越え、どんな世界観や物語をも舞台上に創出してきた梅棒。そんな彼らにとってもこの『曇天ガエシ』は、これまでで最も多層的なストーリー、キャラクターを有する一作となった。これまでであればどこか力技で突き進んでいたような部分も、それぞれの心情をしっかりと観る者に伝え、繊細な人間ドラマへと昇華させていく。そこに彼らが積み上げてきた経験値と成長、さらに自信を感じた。

ストーリーの中心となるメツを演じるのは、本公演への参加は『ピカイチ!』『超ピカイチ!』以来の参加となる、「w-inds.」の千葉涼平。その小柄な体からは想像出来ないほど迫力のあるブレイクダンスを見せたかと思えば、憂いを帯びた表情がメツの切ない胸の内を語る。作品に芯を与える存在の彼が、梅棒メンバーから全幅の信頼を寄せられているのも納得だ。

一方、梅棒初参加となるのは鳥越裕貴。2.5次元から小劇場までお手のものの鳥越だが、梅棒の舞台でもそのダンスセンス、演技力は健在。さらに彼の愛らしい人間性が、作品自体にも温かみを加えていた。加入から3年ですっかり梅棒の中心的メンバーとなったのは、多和田任益。長身を生かしたダイナミックな動きと、指先にまで神経を行き届かせる繊細さ。表情、そして体全体を使い、この複雑な役どころを体現してみせた。

また元「東京ゲゲゲイ」のMIKUに、“バブリーダンス”の生みの親であるakaneや、宝塚歌劇団出身の音くり寿。“鉄棒エアダンス”を開拓した上西隆史に、ポールダンサーとしても第一線で活躍するIGなど、誰ひとりとしてキャストの個性が被らないのも梅棒の魅力。しかもそれだけの個性が集いながらも、悪目立ちすることなく、最高の化学変化となっているのは、4回のカーテンコールとスタンディングオベーションが物語っていた。

取材・文:野上瑠美子

  • 梅棒 16th showdown『曇天ガエシ』
  • 梅棒 16th showdown『曇天ガエシ』
  • 梅棒 16th showdown『曇天ガエシ』
  • 梅棒 16th showdown『曇天ガエシ』
このページ「梅棒の新作は、ストーリー性を重視した壮大な意欲作|チケットぴあ」上部へ
「梅棒の新作は、ストーリー性を重視した壮大な意欲作」のページです。アーティスト・劇団・スポーツチームなどの最新情報はチケットぴあで!
プライバシーポリシー外部送信ポリシーぴあ会員規約特定商取引法に基づく表示旅行業登録票・約款等動作環境・セキュリティ公演中止・延期・発売方法変更などのお知らせチケットを委託するには
アフィリエイト募集ぴあ会社案内お問い合わせ     「ログアウト」

チケットぴあに掲載されているすべてのコンテンツ(記事、画像、音声データ等)はぴあ株式会社の承諾なしに無断転載することはできません。

Copyright c PIA Corporation. All Rights Reserved.