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高杉真宙×藤野涼子 「ロミオとジュリエット」に感じる“抗いの熱量” 2023/5/15 16:05配信

撮影:山口侑紀(W)

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ロミオに高杉真宙、ジュリエットに藤野涼子を迎え、舞台『ロミオとジュリエット』が上演される。演出を務めるのは長年、蜷川幸雄の下で演出助手や演出補を務め、自身でも『オセロー』『夏の夜の夢』の演出など数々のシェイクスピア作品にも携わってきた井上尊晶。3月下旬、ポスター撮影のために初めて3人が顔を揃えた場で話を聞いた。

誰もが知る、若き2人の悲恋の物語だが、シェイクスピアが本作を執筆した16世紀末、欧州はペストが蔓延し、劇場は封鎖されていたという。井上は、現代と重なる部分を念頭に「お話をいただいて、漠然と頭をよぎったのが、誰もいない渋谷のスクランブル交差点でロミオとジュリエットが抱き合って倒れているイメージでした」と明かす。あくまでイメージであり、演出で「奇をてらうことはしない」と断りつつ「なぜシェイクスピアはこの時期に愛の物語を書いたのか? 当時と比べ、物はあふれているけど、(人間のつながりが)希薄になっているいまの世に、この物語がどう届くのか?」と、いま本作を上演することへの思いを口にする。

現代との共通点という意味では、“世代間の分断”もまたテーマのひとつ。藤野も戯曲を読んで、そこに強く心を動かされたと明かす。
「大人たちは表面的なシステムを作るだけで、なぜ若者たちが反対し、ルールを変えたいと言っているのか、根本的なところをわかっていないし、若者も大人の気持ちや社会の構成を理解していない。そこで対立が生まれる。それは現代も同じだなと思いました」

一方、高杉が戯曲を読んで、浮かんできたのは「抗う」という言葉だったという。家や世間……どうにもできない状況に戦いを挑み、若い2人は命を散らすことになる。「不条理な運命と戦い、抗う」と高杉は言葉に思いを込める。

高杉にとっては、シェイクスピア作品初挑戦となるが、井上と初めて顔を合わせた際に、井上から「(初シェイクスピアが)ロミオでいいの?『ハムレット』もあるよ?」と聞かれ、きっぱりと「どちらも運命と対峙するけど、(『ロミオとジュリエット』は)自分の行動によって全てが変わっていく。そっちの方がいまの僕には必要です」と答えたとそうで、本作への並々ならぬ思いが伝わってくる。

藤野もこの作品への熱い思いを隠そうとしない。出会いと情熱的な恋、悲劇的な死がわずか数日の間に描かれることに触れ「濃縮されているからこそ熱量がある。コロナが数年、続く中で、なかなか人と会えなかったりして、熱いものや他人と関わる中で生まれるものに鈍感になっている部分があると思うけど、この作品を観て、何かわからないけど新しいことに挑戦したくなったり、走り出すきっかけになったらと思っています」と言葉に力を込めた。

取材・文:黒豆直樹
撮影:山口侑紀(W)

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