注目のオスカーレース、俳優部門は実力派俳優が続々と受賞【第80回アカデミー賞：総括その2】 2008/2/25 20:42配信

ついに発表された第80回アカデミー賞。注目の俳優部門は、主演男優賞に『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のダニエル・デイ＝ルイス、主演女優賞に『エディット・ピアフ～愛の讃歌～』のマリオン・コティヤールが輝いた。また、助演男優賞は『ノーカントリー』のハビエル・バルデムが、助演女優賞は『フィクサー』のティルダ・スウィントンが受賞を果たした。今年の俳優部門はいずれも事前の賞レースで数多くの賞を受賞していた実力派俳優たちが栄冠を掴む結果となった。

全米批評家協会賞、ゴールデン・グローブなど今年の映画賞のほぼ全てを手にしたダニエル・デイ＝ルイス。フランス映画界の最高賞と称されるセザール賞を受賞したマリオン・コティヤール。英国アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞など、数々の賞を手にしたハビエル・バルデム。いずれも事前の予想で“本命”と称されていた候補者たちで、今年のオスカーレースは多くの映画ファンにとって“予想・期待通り”の結果となったようだ。

そんな中、受賞者の名前が呼び上げられた際、本人までもが驚きの表情を見せたのが助演女優賞に輝いたティルダ・スウィントン。英国演劇界出身の実力派だが、これまで賞レースに絡むことは少なかった。しかし、ジョージ・クルーニー主演のサスペンス劇『フィクサー』で英国アカデミー賞に続き、見事、オスカーを獲得。受賞後のスピーチでは自身をハリウッドに導いたエージェントに感謝の言葉を述べるなど、待望の受賞に大きな喜びを見せた。

また、今年の俳優賞のもうひとつの特徴はアメリカ出身の受賞者がいなかったこと。主演男優賞のダニエル・デイ＝ルイスと、助演女優賞に輝いたティルダ・スウィントンは英国出身。主演女優賞のマリオン・コティヤールはフランス出身。そして助演男優賞を獲得したハビエル・バルデムはスペイン出身だ。昨年、『バベル』で日本人女優、菊地凛子が助演女優賞にノミネートされ、話題を呼んだが、改めて出身国や人種を問わないオスカーのフェアな姿勢が感じられる結果となった。

【主演男優賞】
ダニエル・デイ＝ルイス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
【主演女優賞】
マリオン・コティヤール『エディット・ピアフ～愛の讃歌～』
【助演男優賞】
ハビエル・バルデム『ノーカントリー』
【助演女優賞】
ティルダ・スウィントン『フィクサー』

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