
ミャンマー(ビルマ)のジャングルの奥深くでひっそりと暮らす少数民族。彼らは軍事政権による強制移住や強制労働、拷問や殺害という恐ろしい人権侵害から逃れ、ひっそりと生活している。 3月15日より公開される映画『ビルマ、パゴダの影で』では、一日一日を怯えながら生活する民族の言葉や、民主化を願い、反軍事政権武装組織の兵士達の証言を撮影。政府からの撮影許可が降りず、スイスの観光用PR番組用と偽って撮影された本作は、今も迫害され続けている人々の現状を伝えるドキュメンタリー作品となっている。15日から上映されている本作の公開を記念して、3月20日(木)にいとうせいこう氏をゲストに迎えたトークイベントが開催される。
いとうせいこう氏は、2007年9月に発生した反政府の民衆デモに対する軍事政権側の武力鎮圧をきっかけに、ミャンマーの軍事政権に対して抗議運動を呼びかけ、民主化を応援するためのチャリティーTシャツを製作。Tシャツの売り上げ1着につき1000円が亡命ビルマ人によって運営されている衛星放送局“ビルマ民主の声”に寄付される仕組みとなっている。2007年9月27日に、ヤンゴンにてジャーナリストの長井氏が抗議デモの鎮圧を撮影中に、ミャンマー兵士によって銃撃され死亡され、日本でもニュースで話題となっているが、その実態を知っている人は少ないだろう。知ったところで、何も出来ないかもしれないし、自分の日常生活とはまったく関係ないかもしれない。が、この映画を、そしてこのトークショーをきっかけに、ミャンマーの実態について知っておくことは、同じ世界に生きる一員として、必要ではないだろうか。
『ビルマ、パゴダの影で』作品情報
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