
(C)2008「ポストマン」製作委員会
雑誌「Weeklyぴあ」調査による、3月22日公開の映画の満足度ランキングは、長嶋一茂が製作総指揮と主演を務めた感動ドラマ『ポストマン』がトップに輝いた。2位にフォトジャーナリスト・広河隆一がパレスチナの惨状を記録したドキュメンタリー『パレスチナ1948 NAKBA』、3位に俳優、劇団主宰者、脚本家など多彩な顔を持つ佐藤二朗の初監督作品『memo』が入った。(映画満足度ランキング表)
今週1位を記録した『ポストマン』は郵便配達員のひたむきな姿を通して、人と人とのつながりを描くドラマ。劇場は若い観客が多くつめかけ、10代の観客から「手紙によって人がつながり、心が温まるということが伝わってきた」「自分はあまり手紙を書かないが、思いをつなぐことの素晴らしさに気付かされた」との声が寄せられ、電子メール時代からこそ伝わる“手紙の温もり”に感銘を受けたようだ。また、年配の観客も「娘の反抗期に対して毅然としながらも愛のある父を演じる長嶋一茂が素晴らしい」と高評価で幅広い年齢層から支持を受け、今週の満足度ランキングを征した。
また2位の『パレスチナ1948 NAKBA』はジャーナリストとして40年以上に渡り、パレスチナを追い続けている広河隆一が、現在のマスメディアでは報道されることの少ない“パレスチナ難民大量発生”の実像を描く力作。「テーマの切り口が上手く、作品中でよく噛み砕かれている」「自分の村で暮らすことさえ出来ない人たちの様子が、坦々と写し出され何ともいえない気持ちになった」と作品の完成度の高さに評価を与える観客がいる一方で、「映画にならなければ、人々に知られることのなかったであろう貴重な映像が多く観られた」「記録を残すことの重要性と、その努力が全面に出ている」との声も多く聞かれた。本作は「貴重な映像をこのまま眠らせてはならない」という有志によるサポーター集団の熱い支援により完成に漕ぎ着けた作品であり、改めて“映画だからできること”を考えさせられる作品となった。本作は今後、東京以外の都市での上映も決定しているほか、自主上映会も予定されており、今後、さらなる動員が期待される。
そのほか、3月22日は、金城武が6年振りに日本映画主演を果たした話題作『Sweet Rain 死神の精度』や、ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ主演のラブ・ストーリー『マイ・ブルーベリー・ナイツ』などが公開されている。
詳しくは、上映スケジュールと映画チケットが購入できる映画満足度ランキングへ(本ランキングは、2008年3月22日(土)に公開された新作映画13本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
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