
登壇した戸田奈津子
『シュリ』『八月のクリスマス』などで知られる人気韓国スター、ハン・ソッキュの主演最新作『恋の罠』が来月5日から公開されるのに先駆け、27日、シネマート六本木で戸田奈津子を迎えたトークショー付試写会が開催された。その席で戸田は『恋の罠』の原題である「淫乱書生」というタイトルを邦題として認めなかった映倫(映倫管理委員会)に対し苦言を呈した。
韓国宮廷を舞台に、一冊の官能小説が巻き起こすスキャンダルを描いた『恋の罠』。当初、配給会社が同作の邦題として候補に挙げたのは、原題と同じ「淫乱書生」だった。ところがこのタイトルに関して映倫は「淫乱という言葉は、一般映画のタイトルにはふさわしくない」と判断。結果的に『恋の罠』という邦題に落ち着いた。こうした紆余曲折について「淫乱という言葉自体、日本語として存在しているのだし、いいじゃないと思う」と戸田。これまで第一線の字幕翻訳家として、たびたび映倫の過敏な対応を目の当たりにしているだけに、行き過ぎた規制に危機感を覚えているようだ。
そんな戸田は映画『恋の罠』について「欧米の宮廷ドラマのようにドロドロしているだけではなく、恋の要素や笑える部分もあって驚いた」とし、韓流映画=純愛という先入観が覆されたとコメント。また同作を通して、韓国の歴史や文化風俗に対しても強い興味が湧いたようで「お隣の国ですし、もっと知らなきゃいけないなって思いました」と語っていた。
『恋の罠』
4月5日(土)シネマート六本木、シネマート新宿ほか全国ロードショー
取材・文・撮影:内田 涼
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