
ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソン(左から)(c)Kazuko Wakayama
第61回カンヌ映画祭の特別上映部門ラストを飾ったのは、イ・ビョンホン、ソン・ガンホ、チョン・ウソン主演のアクション大作『The Good, The Bad, The Weird』(原題)。
これは1966年の、クリント・イーストウッドが主演したマカロニ・ウェスタンの名作であるイタリア・アメリカ合作映画『続・夕陽のガンマン』(原題は『The Good, The Bad, and The Ugly』、セルジオ・レオーネ監督)にインスパイアされた作品。折しも自身の監督作『The Changeling』の上映でイーストウッドもカンヌ入りしていたため、記者会見では「イーストウッドを上映に招待しているか?」との質問も飛び出した。
監督のキム・ジウンは、「作品には自信があるので、観にきていただけたら光栄です」と語った。好きなウェスタン作品に『明日に向かって撃て!』『シェーン』を挙げたイ・ビョンホンは、「余計な影響を受けるといけないので、撮影前にオリジナルは観ないようにした」と、気合いのほどを伺わせる。
チョン・ウソン演じる善玉、イ・ビョンホン演じる悪玉、ソン・ガンホ演じる変わり玉が宝のありかを示した地図を奪い合う物語。公式上映のレッド・カーペットに現れた監督と3人は大きな歓声に包まれてメイン会場に入り、上映中も、「100%CGなし」とうたわれたスター俳優たちによる華麗なアクションに大きな拍手が起きていた。
製作費17億円以上、撮影日数9ヶ月超という韓国映画の歴史を塗り替えるようなアクション大作に、スタンディング・オベーションで応えたカンヌの観客は大満足の様子だった。
取材・文:平井伊都子
撮影:若山和子/Jean-Louis TORNATO
【第61回カンヌ国際映画祭特集】
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