
ティル・フェルナー
次代のウィーン・ピアノ界の旗手、ティル・フェルナーが2008年12月から2010年10月までの約3年をかけて東京・トッパンホールで開催する「ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲演奏会」(全7公演)の記者発表が、6月23日に行われた。この演奏会はウィーンのコンツェルトハウス、ロンドンのウィグモアホール、パリのサル・ガヴォー、ニューヨークのメトロポリタン美術館など各都市で同時展開される世界的チクルスとなる。
1972年ウィーン生まれのティル・フェルナーは生粋のウィーン人ピアニスト。巨匠アルフレッド・ブレンデルらに師事し、1993年のクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールでオーストリア人として初の優勝を飾り一躍脚光を浴びる。以降の活躍は目覚しく、地元ウィーンのムジークフェラインで開催されるコンサートは毎回満員となるほどの人気で、次代のウィーンのピアノ界を担う逸材のひとりと目されている。
今回の世界的チクルスで取りあげるベートーヴェンのピアノ・ソナタについて「ハンス・フォン・ビューローの有名な言葉“バッハの平均律クラヴィア曲集とベートーヴェンのソナタは音楽の旧約聖書と新約聖書である”の通り、ベートーヴェンのソナタはピアニストにとって中核となる作品。そんなベートーヴェンの音楽を、全曲チクルスを通して、聴き手にとっても演奏家にとってもより深いところまで理解できるきっかけになると思います」と語るティル・フェルナー。ウィーンの伝統の上に、現代的知性とシャープな感性、才気溢れる音楽センスを携えた次代の巨匠が3年がかりで描く、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ。全32曲の果てに、今まで味わったことの無い、全く新しいベートーヴェンを見せてくれるに違いない。
《ティル・フェルナー ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲演奏会》
会場:トッパンホール(東京)
2008年12月23日(火・祝)
第16番ト長調/第17番ニ短調「テンペスト」/第18番変ホ長調/第28番イ長調
2009年2月14日(土)
第1番ヘ短調/第2番イ長調/第3番ハ長調/第23番ヘ短調「熱情」
2009年5月16日(土)
第5番ハ短調/第6番ヘ長調/第7番ニ長調/第29番変ロ長調「ハンマークラヴィア」
2009年10月10日(土)
第25番ト長調/第24番嬰ヘ長調/第15番ニ長調「田園」/第27番ホ短調/第4番変ホ長調
2009年12月19日(土)
第12番変イ長調「葬送」/第13番変ホ長調/第14番嬰ハ短調「月光」/第22番ヘ長調/第21番ハ長調「ワルトシュタイン」
2010年4月24日(土)
第9番ホ長調/第10番ト長調/第8番ハ短調「悲愴」/第11番変ロ長調/第26番変ホ長調「告別」
2010年10月24日(日)
第30番ホ長調/第31番変イ長調/第32番ハ短調
チケットぴあに掲載されているすべてのコンテンツ(記事、画像、音声データ等)はぴあ株式会社の承諾なしに無断転載することはできません。
Copyright c PIA Corporation. All Rights Reserved.