
(左から)ARATA、高良健吾、吉高由里子、蜷川幸雄監督、原作者・金原ひとみ
デビュー作にして芥川賞を受賞した作家・金原ひとみの衝撃作を演出家・蜷川幸雄が映画化した『蛇にピアス』の完成報告会見が15日、都内で行われ、蜷川監督、金原のほか、主演の吉高由里子、高良健吾、ARATAが出席した。
19歳の少女ルイを中心に、蛇のように割れた舌を持つ青年アマ、サディストの彫り師シバの3人の関係を描いた作品で、ボディピアスや刺青、SMなどダークな題材を扱っていることから、国内だけではなく海外でも話題を呼んでいる。
芥川賞受賞時に原作を手にしたという蜷川監督は「これは映画になるな。でも撮ってもお客さんは入らないだろうな」と読後の感想を持ったと告白。だが、ロンドン滞在時に、外国人記者から映画化を希望する若手監督が何人もいることを聞き、「そんなに外国の若手監督がやりたがっているのか。誰が渡すもんか」と映画化を決意。さらに「主演の3人を見ていると、自分が保護者のような気分になってくる。でも外見を取ってしまえば全く違和感はない」と健在ぶりもアピールした。
体当たりでルイを演じた吉高は、本作が映画初主演。オーディション直後、交通事故に遭っていたことを明かし、「ICUに入院していた時、今まで生きてきた中で感じたことのない感情を抱いた。その体験が自分の背中を押してくれたのかな。地球は46億年の歴史がある中、人生はほんのため息くらいで終わってしまう。それなら、皆さんにすべてを託そうと思った」と本作に対する思い入れを語った。
主演3人のほか、特別出演として蜷川作品の常連である市川亀治郎、唐沢寿明、小栗旬、藤原竜也らが脇を固めている。
『蛇にピアス』
9月、渋谷シネマGAGA!、シネスイッチ銀座、新宿バルト9、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
『蛇にピアス』作品情報
蜷川幸雄演出の「ガラスの仮面」、原作のイメージを生かしたキャスティングに注目
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