
秦 基博
2006年11月にデビューしたシンガー・ソングライターの秦 基博が、デビュー2年4か月にして日本武道館での初のワンマン・ライブを大成功に収めた。武道館に登場した3月6日は、小雨降りしきるあいにくの悪天候。そんな中、チケット発売直後にソールドアウトとなった今回の公演は、約1万人の観客が会場を埋め尽くした。
1曲目『僕らをつなぐもの』を、アコースティック・ギター1本と歌というシンプルなスタイルで披露した秦。半透明で力強い唯一無二の歌声を武道館という広い空間に響き渡らせ、あっという間に会場の色をその歌声で染め上げた。デビューしてからこれまで、自分の曲に励まされることもあったという彼にとって、自らターニングポイントとなった曲と語る5thシングル『虹が消えた日』をはじめ、これまでに発表した1stアルバム『コントラスト』、2ndアルバム『ALRIGHT』のナンバーを中心に、デビューから2年4か月間の集大成と思える選曲で構成された今回のライブ。秦の弾き語りを挟みつつも、これまでのツアーをともにしてきた気心の知れたバンド・メンバーと抜群のグルーヴを届けてくれた。
「この場に居られることが本当に幸せ。武道館を成し遂げたと思うのではなく、ここが新しい始まりなんじゃないかと思っています」と語る秦。その言葉に相応しく、本編のラストは再び、音楽を奏でる自分の原点のスタイル=“アコースティック・ギター1本と歌”で、最新ナンバー『朝が来る前に』をプレイした。アンコール1曲目では、アッパー・チューン『最悪の日々』で会場の温度をさらに上げる。そしてこの日は、観客との大合唱が鳴り響いた『新しい歌』で幕を閉じた。シンガー・ソングイター、秦 基博としてのアイデンティティを強く感じた夜だった。
なお、5月4日(月)からは、弾き語りツアー“GREEN MIND 2009”がスタートする。
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