
生誕150年 ルネ・ラリック展
6月24日より、国立新美術館にて「生誕150年 ルネ・ラリック展」がスタートした。19世紀末から20世紀半ばにかけて、ジュエリーとガラス工芸のふたつの分野で頂点をきわめた造形作家ルネ・ラリックの芸術世界を紹介する。
19世紀末、アール・ヌーヴォーが大流行した当時のパリで、ラリックは、昆虫や鳥、花など、身近な自然や象徴的な女性像をモチーフに、「かつて誰も見たことがない」ような斬新で優美なデザインを発表。詩人ロベール・ド・モンテスキュー伯爵や女優サラ・ベルナールら、当時の知識人や上流社交界の人々を魅了した。その後、幾何学的なデザイン様式「アール・デコ」が流行すると、ガラス工芸作家へと転身し、ガラスの透明性を活かした造形を生み出した。
今回の展覧会では、オルセー美術館をはじめ国内外から厳選されたルネ・ラリックの主要コレクションが、「アール・ヌーヴォーのジュエリー作家時代」と、「アール・デコのガラス工芸作家時代」のふたつの時代にわけて展観される。ジュエリー作家としての出世作でもあるハットピン「ケシ」など代表的な作品のほか、1925年のアール・デコ博覧会に出品されたガラス製の立像「噴水の女神」、自動車のボンネットを飾るガラス製のカーマスコットなど、ラリックが手がけた作品400点が一堂に並ぶ。
著しく変わる時代のなかで、常に新しい造形表現を追求し続けたラリック。本展で、その輝きの魅力に触れることができる。入場料は一般1500円、大学1200円、高校700円。
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