
メアリー・ブレア展
10月4日(日)まで、東京都現代美術館で開かれている「メアリー・ブレア展」は、アートファンやディズニーファンに限らず、誰しも楽しめる展覧会だ。
1911年にオクラホマに生まれたメアリー・ブレアは、学生だった当時、第一線で活躍していたイラストレーターのプルエット・カーターと知り合ったことにより、アニメーションの道へと進む。1939年にディズニー・スタジオに参加してからは、ディズニー・アニメの創始者であるウォルト・ディズニーに才能を見出だされた。「シンデレラ」(1950)、「ふしぎの国のアリス」(1951)といった作品で、カラー・スタイリストや美術監督を担当し、ディズニー・アニメには欠かせないスタッフとして活躍した。
東京都現代美術館で開かれている世界初の回顧展では、メアリー・ブレアが手掛けたディズニー・アニメの原画を多数展示している。ストーリーや登場するキャラクターが生き生きと描かれ、彼女らしい赤や青といった彩りも美しい作品の数々。デッサンも多数並び、描写や人の動きに対して熱心だったことを伺い知ることが出来る。Aサイズほどの小さな紙には、鉛筆で走り書きしたような絵があり、あたかも動いているかのようだ。
ディズニー退社後、フリーランスになってからも、彼女は意欲的に活動を行っている。絵本や広告を舞台に、かわいらしい子どもを描き、カラフルに風景を表現している。実に多くの作品を目の当たりにし、ひとりのアーティストがこんなに作品を生み出すことが出来るのか、という圧倒されるパワーを感じられる。
最後にある小さな子どもが楽しめるスペースでは、作品の図版をモチーフにした巨大な積木がある。手や体で触って作品を体感しよう、というユニークな試みも実施されている。また、ミュージアムショップには、140種類を超えるポストカードをはじめ、各種グッズがせいぞろいしている。
「メアリー・ブレア展」
開催中 ~ 10月4日(日)
東京都現代美術館
当日大人・大学生-1,100円/当日中高生-900円/当日小学生-600円
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