
600回記念(カーテンコール)
11月29日(日)の千秋楽開催を発表したこともあり、最後の夏の公演を“見逃すまい”という観客で連日、大盛況の「BLUE MAN GROUP IN TOKYO」が、8月9日に東京六本木のインボイス劇場にて上演回数600回を達成した。
ショーのフィナーレでは、パイプで作った“600”のオリジナル・オブジェを持ったキャストが登場。紙吹雪が舞う中、600回を記念したスペシャルカーテンコールが行われ、大きな拍手を贈る観客とともにブルーマンは、この快挙を祝った。
そして、終演後には、ブルーマン公演名物の“ミーグリ”(「ミート・アンド・グリート Meet and Greet」“直接会ってご挨拶”の意味)が行われ、客席に現れたブルーマンは、子供たちとの記念撮影にも無表情で応じていた。
さらにこの日、ブルーマンは夏休みの自由研究に一役買うべく、彼らのショーの要素を取り入れた、小学生向けワークショップを開催。これは、言葉を使わず意志や思いを伝えるキャラクターとして、教育的にも高く評価されている彼らが、ショーの目的のひとつでもある「人々の心を解放し、より自発的に自分を表現できるように」という願いのもと、これまでも世界中で開催してきたもの。東京公演初となるこの試みに26人の小学生が参加。ブルーマンを演じている、デイヴィド・ブレイ、カラム・グラント、アラン・ロシュフォールの3人が素顔で先生を務め、会場となった劇場ロビーはさながら教室と化した。
ワークショップは、ウォームエクササイズからスタート。緊張気味の子供たちも、ブルーマン先生の呼びかけに応えて、全身で喜びや悲しみを表現。“東西南北ゲーム”など、ゲーム感覚を取り入れたエクササイズでは、恥ずかしそうにしながらも、ロビーを走り回ったり、床に伏せたりしていた。続いて、マスク(仮面)を使ったエクササイズに挑戦。これは真っ白い無表情の仮面をつけ、顔の表情や声を使わず、身体の動きで感情を表現するというもの。マスクを初めてつけた子も多く、最初は戸惑気味だったものの、動物になったり、感情を表現したりと、ブルーマン先生の楽しく、優しい誘導でさまざまな表現にチャレンジしていた。ワークショップは約1時間で終了したが、子供たちは「はじめて仮面をつけて楽しかった」「身体で気持ちを伝えるのは難しかったけど、おもしろかった」などと目を輝かせていた。
ユーモラスでカッコイイ、パフォーマンスを観た後のブルーマンとのふれ合いは、シャイな日本の子供たちの感性に刺激を与えたことだろう。
公演は11月29日(日)に千秋楽となる。電子チケットぴあでは、現在、千秋楽までのチケットを発売中。回を重ねるごとに進化し続けている彼らの言葉を超えたコミュニケーションの世界を、体感しないのはもったいない。
取材・文:松原正美
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