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34年目のSET本公演で、三宅&小倉が芸能界のタブーに切り込む!? 2013/11/14 20:07配信

左から、小倉久寛、三宅裕司

左から、小倉久寛、三宅裕司

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1979年旗揚げで、今年で創立34年目の劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)。34年で50本というこれまでの本公演の数からも精力的に走り続けてきたことが伝わるが、来月開幕の最新作、第51回本公演「スキャンダラス列島」では彼らの旗印“ミュージカル・アクション・コメディー”の新たな高みを目指す。座長で演出を手掛ける三宅裕司と、看板俳優の小倉久寛に話を聞いた。

三宅が本作を着想したのは、『FOCUS』など写真週刊誌が発刊し始めた1980年代にさかのぼる。

「夏目雅子さんが入院中の病院に張り付いていた週刊誌の記者の方が書いた本を読んだんです。その人はある日、自分の仕事が“人の死を待つ”ものだと気づくんです。これは人間のやる仕事なんだろうかと。そういうことをテーマにやりたいなとはずっと思っていて。つまり“人はなぜ他人の不幸に興味を持ってしまうのか”というようなことですよね」(三宅)

「でもそういうところ、ありますよねえ。あるって言いたくないけど、自分の中にもやっぱりあるんでしょうね」(小倉)

「俺も絶対あるんだよ。だから『なくしていこう』と説教するような作品ではなくて、いっぱい笑った末、最後にドキッとしたり自分自身のことを考え直したり。僕がSETでいつも作ろうとしているのは、そういうコメディーですね」(三宅)

SETは現在、最年少は21歳から最年長は62歳の三宅まで、およそ三世代に及ぶ大所帯。本公演ではその大半が出演するが、「ここ何年かの歌とダンスの評判がものすごくいいんです!」と、座長・三宅が若手の成長とその見せ場に力強く太鼓判を押す。

「レベルがものすごく上がってます。ほんとによく稽古をして、2日休みがあったら2日とも稽古場に来て朝から晩まで自主稽古をやってる。僕は休みますけど(笑)。今回、芸能界が舞台ならショー的な見せ方がいくらでもできるし、劇団が掲げる“ミュージカル・アクション・コメディー”としてもいろんなことがやれそうで、楽しみですよね」(小倉)

「ストーリーやギャグ、歌やダンスがますます充実してきた中、僕の気持ちも充実している。いろんなものが上手く絡まったとき、これは最高傑作になるんじゃないかという予感がします」(三宅)

三宅が長年抱き続け、「この場面をやるために全体のストーリーができた」とまで言う念願のラストシーンにも注目。笑いの連続の末にどんな“ドキッ”が待つのだろうか。公演は11月14日(木)から12月1日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて。チケット発売中。

取材・文 武田吏都

  • 左から、小倉久寛、三宅裕司
  • 三宅裕司
  • 小倉久寛
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