
上田綺世(鹿島アントラーズ) (C) KASHIMA ANTLERS
鹿島アントラーズの背番号36が2年目にして点取り屋として覚醒しつつある。上田綺世が2試合連続2ゴールでふたケタゴールに乗せたのだ。7月中旬に1か月ほどケガで戦線離脱したのにかかわらず。
11月29日『明治安田生命J1リーグ』第30節・浦和レッズ戦では11分にエヴェラウドからクロスに対して、ステップバックしてからDFの前に走り込みヘディングシュート一閃。チームに先制点をもたらした。50分にはファン・アラーノからパスを受けると、ワンツーの選択肢もある中、上田は迷わずミドルシュートをズバリ。鹿島はその後2点を追加し、浦和に4-0の完勝を収めた。
12月12日・第32節・清水エスパルス戦では4分にエヴェラウドのシュートの跳ね返りを落ち着いて蹴り込んだ。パスの出し手と受け手がドンピシャのタイミングで呼応した12分のゴールは圧巻だった。ファン・アラーノのスルーパスに飛び出した上田は向かって来たGKをかわしつつ、後ろから迫るDFのスライディングを予測しながら、右足を振り抜いた。その後、ゴールは生まれなかったが、守備は安定感を見せて2-0。ホームで連勝を飾った。
試合後、上田は2点目について「シュートを打つ時は選択肢をより多く持ち、その余裕が大事だと思っている。相手に選択肢を絞られる前に数ある選択肢から自分で選ぶことを意識している。シュートを右足でファーに巻く、ループ、タイミングをズラしてトーキックとかいろいろ考えたが、GKが勢いよく出て来たので、テンポを変えてかわすという選択肢がポンと浮かんだ」と解説した。
ザーゴ監督の「今のこの状態を保つことができれば、おそらくA代表に呼ばれる日も近いだろう」との言葉も、決して身びいきではないだろう。
若きストライカーはプライオリティも知っている。『ACL』に向けて「最終戦は直接対決。他力になるが、あくまで自分たちの勝利が前提。そこは見失わないようにチームとして戦いたい」と勝利を誓った。
勝点58の5位・鹿島に対し、最終節の相手セレッソ大阪は勝点59の4位。勝点60・3位の名古屋グランパスはサンフレッチェ広島と対峙する。『ACL 2021』の出場権は3位まで手にするが、『天皇杯』の結果によって4位まで広がる可能性は高い。
リーグ戦での直接対決通算成績を見ると、鹿島が23勝4分11敗と圧倒し、直近10試合でも鹿島の8勝2敗、さらに6連勝と相性の良さを見せ付ける。
果たして、『ACL 2021』出場権を獲得するのは鹿島か、C大阪か。『明治安田J1』第34節・鹿島×C大阪は12月19日(土)・茨城県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。チケットはJリーグチケットにて発売中。DAZNにて生配信。
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