
第13節・ベガルタ仙台戦で阿部勇樹のゴールを喜ぶ浦和レッズの面々 (C)J.LEAGUE
このままズルズル後退するわけにはいかない。『明治安田生命J1リーグ』第35節、鹿島アントラーズとの4位争いに敗れた浦和レッズは、『ACL』出場圏内の3位・ヴィッセル神戸に勝点8差をつけられた。4位・鹿島とは勝点3差となったのだ。
4強入りした『天皇杯』で優勝すれば、『ACL』のキップは手に入る。もし優勝を逃しても川崎フロンターレが連覇を決めれば、『明治安田J1』4位が繰り上げ出場となる。3年ぶり8度目の『天皇杯』制覇をターゲットにする浦和は、リーグ戦では4位奪取が残り3試合の目標となる。
勝たなければならない理由がある。埼玉県民の日である11月14日、デビュー24年目40歳を迎えたMF阿部勇樹が今季限りの引退を発表した。続く16日に在籍10年を数えるDF槙野智章の契約満了が発表となった。そして18日には浦和ひと筋12年目のDF宇賀神友弥がチームを去ることがアナウンスされたのだ。
強い浦和の礎を作った3人との時間は残り少なくなり、選手たちも気持ちを奮い立たせていることだろう。リカルド・ロドリゲス監督も19日のオンライン会見で「クラブとしても監督としても非常に難しい決断だった。人として彼らにすごく愛情を感じているが、プロとしての決断を下さなければならなかった」と涙を流し、さらに「私は逆にモチベーションに感じている。1か月後に阿部が『天皇杯』のカップを掲げる姿を想像しながら、一緒に戦っていきたい」とチームの思いを代弁した。
ただ次の相手はそう簡単に勝たせてはくれない。第34節に連敗を喫し、川崎Fの連覇達成をアシストする形となった横浜FMだが、前節は大爆発。得点ランキングのトップを走る前田大然のハットトリックなど怒涛のゴールラッシュとなる8-0でFC東京を粉砕したのだった。してやったりのケヴィン・マスカット監督は試合後、「最高の試合をすることができた。ゴール数も勝ったこともそうだが、戦う姿勢やピッチ上の表現が素晴らしかった」と選手たちを称えた。
リーグ戦の通算成績を振り返ると横浜FMが33勝7分21敗とリード。直近10試合ではさらに7勝2分1敗と圧倒している。前田が3分に先制した第4節の3-0はもちろん、開始14分まで3発を決めた1年前の6-2のゲームも強烈な印象を残していることだろう。
果たして浦和が意地を見せるのか、横浜FMが相性の良さを見せ付けるのか。『明治安田J1』第36節・浦和×横浜FMは11月20日(土)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。チケット発売中。試合の模様はDAZN、テレ玉にて生中継。またホーム最終戦となる第37節・清水エスパルス戦のチケットは11月20日(土)午前10時より一般発売。
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