
稲川淳二
1993年8月13日の金曜日、深夜丑三つ時・・・、当時では例を見ない異色のイベント『川崎ミステリーナイト』(於:クラブチッタ川崎)を初回とし、今年で18年目を迎える『稲川淳二の怪談ナイト』。毎年、新たな怪談で楽しませてくれる稲川淳二が、2010年のツアーを前に改めて“怪談”の魅力について語った。
「これだけ長い間やってると、常連の方も多くなりましたね。毎年会場でお会いする方も増えて、本当に有り難いことだな、と思います。怪談をやることで縁をつないでいる感じですね。実は“おっかけ”をしてくださる方もいらっしゃるんですよ(笑)。男性ふたり組なんですけど、今年は13か所に来ていただけるそうです。同じ怪談でも場所が変わると違うように聞こえる……ということで、いろいろな会場の雰囲気を楽しまれているようです」
怪談というと「怖い!」というイメージが付き物だが、稲川曰く「怪談はホラーにあらず」とのこと。ただの恐怖だけではなく、ちゃんと日本人の優しさや切なさ、そして文化が入っていることが魅力なのだ。
「怪談に大事なのは“イメージ”なんです。皆が思い浮かべる風景が違うから、感じる怖さも人それぞれ。そしてホラーと違うのは、後味は良くしないといけない。だから楽しさや笑いも含まれてくるんです。ある意味、日本の文化のひとつですよね。最近は言葉の乱れも激しくなってきてますが、日本にある良い言葉を忘れないように……という意味でも怪談を残し続けたい。怪談は横丁の駄菓子屋のようなもの。メインにはならないかもしれないけど、どこか懐かしくて愛される。いろいろな人に気軽に楽しんで頂けたら嬉しいですね」
怪談ネタは、稲川が1年かけて集め、まとめあげたもの。心霊探訪の旅に出かけ、いろいろな“話の破片”を集めてできた今年の新作は、怖さだけではない、と言いつつ「昨年の123倍は怖いかも(笑)」とのことなので、心して挑みたい。
7月19日(月・祝)の神奈川公演を皮切りに、北海道、岩手、福島、宮城、東京、大阪、千葉、静岡、埼玉、広島、愛知、京都、熊本、福岡、沖縄にて上演される。沖縄公演のチケットは7月17日(土)10:00から一般発売開始。チケットぴあWebサイトでは、7月7日(水)11:00から15日(木)11:00まで先行抽選「プレリザーブ」を受付。その他会場は発売中。
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